発見!まるごと津軽の風物詩

第9回 田舎館村田んぼアート【後編】  (2008/10/21)
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取材日:10月5日(日)   青森県田舎館村


10月5日(日)は、前々日の雨や前日の曇り空を感じさせない気持ちのいい秋晴れでした。今年6月に田植えの様子をご紹介した田舎館村むらおこし推進協議会主催の毎年恒例の『田んぼアート』がついに稲刈りを迎えました。(今年6月の田植えの様子はこちら




上の写真は地面に立って横から見た写真です。色の違う稲が生えてるな〜としか分らない感じなのです。
しかし村役場の天守閣(展望室)から撮った下の写真を見てください。はっきりくっきり絵柄が浮かび上がります。大黒様の足元の俵は、紫稲とつがるロマンが複雑に組まれていて見事ですし、恵比寿様が乗っている鯛のウロコの感じなど、ほんとうにち密な部分まで丁寧に田植えが行われたことが分ります。



「つがるロマン」は黄金色に色を変え、紫稲がくっきりと色づいて輪郭をつくり、黄稲(大黒様の襟元や恵比寿様の帯の緑)や白色系の穂の稲(大黒様の持っている袋や恵比寿様の波しぶき)が彩りを添えています。
今年のデザイン画が発表になった時には、あまりの複雑さに『大丈夫なんだろうか?』と心配になったのですが、どうでしょう、素晴らしい出来栄えだと思いませんか?大きな図柄は植えているときに完成をイメージし辛いものですが、本当に細部まで細かく表現されています。田んぼのくろ(田と田の境目の歩ける部分)を歩く人の大きさと比較すると驚きの大きさですよね。これも田植えの際の細かいブロッキングの成せる業か・・・と、感心させられます。




さて。9時30分から開始の稲刈りには、開始1時間前から多くの人が集まってきていました。主催者発表では、村内外から約800人の参加だとか。
夏に観光で『田んぼアート』を見て感動したので稲刈りに来ました、という方や、毎年のように楽しみに参加しています、という方など、地元住民だけでなく県外の方の参加も多くありました。
また、幼稚園児からお年寄りまで幅広い年齢層の方が一緒になって作業するだけでなく、県内の大学に留学中の学生さんや仕事で県内に滞在中の外国の方も参加されていましたよ。
 
  

稲刈りは、絵柄の部分より先に回りのキャンバスの部分から刈り取っていきます。刈り取った稲の種類が混ざらないように、品種ごとに刈り取ります。刈り取った稲は適当な量で束ねます。(初めての方でも、指導員の方が優しく教えてくださいますので心配無用です!) そして、束ねた稲は棒がけをして天日で乾燥させます。
米どころでもある津軽地方でも、今ではコンバインでの刈り取りが多く、棒がけをして天日干しにしている米農家も少なくなりましたので、その光景が懐かしく嬉しいものに見えました。

 

さて、ここで豆知識!棒がけは、稲を刈り取ったその田んぼで行います。
@稲を刈ってできた空き地(というのでしょうか)に、えいや!と道具を地面に刺して、棒を立てる穴を作ります。
(これがまっすぐ入らない上に、差すときと引っこ抜く時に結構な力が必要なんです。)    ↓
       ↓
A穴に棒を立てて、稲が引っかかるように短い棒を1本、膝より少し高いくらいの位置につけます。
       ↓
       ↓
       ↓

B根元を束ねた稲を、互い違いに引っ掛けていきます。





楽しそうだな〜、懐かしいな〜と思いながら撮影していると、村長さん発見!
開会式での挨拶のあと、村長さんも稲刈りルックになり、刈り取った稲を束ねる役で活躍していました。(腰に下がっているのは、稲藁です。稲を束ねるときに使うので、腰に下げておくとすぐ抜き取れて便利なんですよ〜。)




また、田植えの時にも花を添えてくれた地元の登山囃子保存会の方や相撲甚句の方が今回も参加され、稲刈りが行われている間、作業されるかたの応援になっていました。
(田植えでは雨天のため屋内からの演奏でしたが、今回は田んぼに面した村役場駐車場での演奏でした。)



なお、稲刈りの様子は田舎館村役場6階の展望室(通称:天守閣)からも見学できました。普段も見学者で賑わう展望室ですが、この日もたくさんの方がかわるがわる見物していらっしゃいました。


今回は豆知識からちょっと外れて番外編!
今年の田んぼアート『恵比寿様と大黒様』の田植えからの成長記録を掲載します。

@6/19
(田植えから約半月)  
A7/15
(田植えから1か月半後)
B7/24 (田植えから約1か月3週間後)

C8/5
(田植えから約2か月後)
D9/6
(田植えから約3か月後)
E10/5 (田植えから約4か月後、稲刈り日)

田植え後半月で、うっすらと水田に恵比寿様と大黒様が浮かんできました。ですが、まだ稲が小さいため、輪郭のみ見えている感じですよね。そこから1か月経つと、はっきりと絵柄が浮かびあがります。恵比寿様の波しぶきや大黒様の袋を表現するために使用している白色系の稲が真っ白で、青々と元気の良い水田のなかで鮮やかに映えます。田植えから2か月後の8月初旬には、それぞれの稲の色(つがるロマン/黄稲/紫稲/紅都/白色系稲)がはっきりとして、完成といったところでしょうか。田植えから3か月後になると、白色系稲が若干くすんだ色になりますが、黄稲が本当に黄色になっています。そして、田植えから4か月後の稲刈り日には、重く頭を垂れた稲の姿が。それでも紫稲が象る輪郭ははっきりと残っています。

上記からみると、やはり見ごろはそれぞれの稲の色がはっきりと出る7月〜8月上旬くらいでしょうか。7月末〜8月上旬は青森県内でねぶた祭りなどの祭事もたくさんある時期ですので、合わせて観光されると面白いのではないでしょうか。また、その時期その時期で違う美しさがありますので、7月〜8月上旬以外でも、ぜひいらしてみてくださいね。きっとあなたも田んぼアートの大きな魅力の虜になりますよ。
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